法昆虫学のぺーじ

http://www.forensicentomology.jp

最終更新日

2016年12月22日



はじめに

 気づけばこのWebsite開設から10年以上経過し,「そこそこの法医解剖介助者」という立場から足を洗ってから過ごした期間の方が長くなりました。未だ昆虫学者としては素人(毛も生えていない),学生の認識は,「自分達より少しだけ偉くて,先輩より下」( 教員 > 大学院生 or 予備校の先生 > 先輩(学部学生)> ココ > 学生 )という序列*注1に位置するWebsite管理者です。Website立ち上げの際,私を煽った「悪いオトナ」だった2名の先生もそれぞれ出世なさり,立派な悪いオトナ(極悪人?いや,"fixer"!)となりました(ウソです,スミマセン)。

 分不相応な大それたドメイン名に反して,慎ましくかつ細々と運営(=ほとんど「放置」)してきましたが,2016年のとある日に突然,「何とかしよう!」と漠然と思い立ち,セコセコと改変作業を開始いたしました。まぁ,しかし,「資金」はないので,有料のホームページ作成アプリケーションも使用せず,外部委託もせずに「手入力感」満載のWebsiteであることには変わりありません。あまり期待せずに,これまで同様,温かく見守っていただけると幸いです。

 なお,「法昆虫学のぺーじ」は岩手医科大学とは関係がございません。

*注1 実際,学生は私の言うことより,先輩の言うことを聴くし,「先輩からの情報」は無条件に信じる。


法昆虫学 forensic entomology とは?

 死後経過時間( postmortem interval:PMI )推定の指標となる死体所見として,一般には直腸温が有名ですが,その他の早期死体現象( 角膜の混濁,硬直や死斑の強さ )も重要な指標となります。しかしながら,これらの所見が有効であるのは死体の自家融解や腐敗が始まるまでの期間です。

 法昆虫学は死体を蚕食する昆虫の生活環( life cycle )と死体昆虫相の遷移( succession )を指標として,PMIを推定することを主たる目的としている分野です。 生活環のほとんどの時期を死体周囲で過ごす双翅目(ハエ目)Diptera は死体昆虫相を構成する主要な昆虫であり,そのなかでも,死後早期から死体に入植( colonization )するクロバエ科 Calliphoridae およびニクバエ科 Sarcophagidae は(両科に属する全種とは限らないが)法昆虫学的に重要であると言えます。


具体的にどうする?

まず,当該地域の死体昆虫相を把握することが重要です。そのために死体検案や法医解剖時に死体から昆虫を採集し,種 species を同定します。これらの昆虫は以下の3種類に大別されます。PMI推定に最も重要なのは1.ですが,2.は蚕食者による死体分解を遅らせる要因として,3.は死体のおかれた環境を示す手がかりとしていずれも重要です。

  1. 死体を蚕食する昆虫
  2. 蚕食者の捕食者
  3. 偶然死体に付着していた昆虫

幼若(卵~蛹)個体は殺虫・固定して保存するほかに,小集団を管理環境下で飼育して,成虫が羽化するまでの所要時間を記録します。これがPMI推定の「ものさし」になります。一世代(生活環)の所要時間は種によって異なるため,精度の高いPMI推定をするためには,正確な昆虫種の同定と各種について生活環所要時間の知見を得ることが必要であると思われます。


研究活動(法昆虫学分野限定)

論文

学会発表など


よくある質問

Q: 悪いオトナ2名って誰ですか?
A: N 市大 I 学研究科 H 医学分野教授と I 手 I 科大 K 養 K 育センター S 物学科教授です
Q: 日本に法昆虫学者はどのくらいいるのですか?
A: 私より優秀な法医学者や昆虫学者はたくさんおりますが,「法昆虫学が専門です」と大風呂敷を広げているのは私だけだと思います
Q: 法昆虫学者になるにはどうしたらいいのですか?
A: 「私は法昆虫学者です」と自己申告すれば,その瞬間から法昆虫学者になれます
Q: 「法昆虫学」と「法医昆虫学」とは違うのですか?
A: "forensic"を「法」と和訳するか「法医」と和訳するかという違いですが,科学捜査の手法の1つであり,昆虫学的証拠は死後経過時間推定以外にも利用されるので,個人的には「法昆虫学」の方が適切であるように思います
マジメな(?)Q 死後経過時間推定でお困りの際は・・・

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岩手医科大学医学部法医学講座 :当ぺーじ管理者の元職場で,現在もお世話になっております(講座で運営しているwebsiteは休止しています)

名古屋市立大学大学院医学研究科予防社会医学専攻法医学分野

:当ぺーじ管理者の師匠(私が勝手に弟子を名乗っているという説もある)が現在主宰している教室で,これからもお世話になります

地域連携による生態学教育プログラム『人と自然と生態学』

:岩手生態学ネットワーク( EINET )主催の市民講座などのご案内です。管理者はEINETのoutsiderです(^_^;


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